ドラッグストア、ドラッグ併設調剤薬局の現状

登録販売者制度が施行されてから、業界自体の業務内容の再編が急速に進んでおります。
登録販売者とは、ドラッグストアで販売するOTC薬(一般用医薬品)の約95%にあたる第ニ類、および第三類医薬品を取り扱える資格者です。
同制度導入に伴い、ドラッグストアの大半で、一般従業員の方に、登録販売者の資格を取るよう奨励し、その結果、どこのドラッグストアにも、多数の登録販売者がいらっしゃいます。
そのような流れの中で、ドラッグストアの現状について、ご説明いたします。

ドラッグストアでの薬剤師さんのあり方

登録販売者は、OTC薬のうち、効き目の強い「第一類医薬品」と呼ばれるものは販売できません。この第一類医薬品を販売するためには、薬剤師免許を持った薬剤師さんが必要になります。
しかし、ドラッグストアで扱うOTC薬の約95%が、第二類、第三類医薬品のため、ドラッグストアの多くでは、経営効率を考え、店舗での第一類医薬品の販売をやめ、登録販売者による第二類、第三類医薬品だけの販売に順次、切り替えております。その結果、薬剤師さんが常駐するドラッグストアが減りました。
そのような状況の中で、ドラッグストアが求める薬剤師さん像とはどのようなものでしょうか。

ドラッグストア併設調剤薬局

bunpouki8554-2ドラッグストアでは、ドラッグストアに併設して調剤薬局を設けているところもございます。各社とも、ドラッグストア併設調剤薬局を作る背景には、他のドラッグストアと差をつけるためと、地域医療により深く関わりたいという姿勢がございます。
ドラッグストア併設調剤薬局の仕事は、基本的には、調剤薬局会社の調剤薬局とほとんど変わりません。ドラッグストア併設調剤薬局は、多くの医療機関の処方せんを広く受けるところ(面受け薬局)が目立ちますが、病院、クリニックに近接する薬局(門前薬局)もございます。1日当たりの処方せん枚数も、数枚から、調剤単独薬局並みの数十枚以上と様々です。
ただ、これらドラッグストア併設調剤薬局では、ドラッグストア部門に、第一類医薬品を置いております。薬剤師さんは、併設調剤薬局でのお仕事のほかに、ドラッグストア部門で、お客様に対して第一類医薬品などを対面販売することも必要とされる場合があります。

これからのドラッグストアでの薬剤師さん

登録販売者制度の施行で、ドラッグストア業界は大きく様変わりしました。しかし、「地域の基幹となるドラッグストアに、また、第一類医薬品を置いていこう、そのためには、薬剤師さんが必要となる」といった動きも、ドラッグストア業界にはございます。
ドラッグストアで勤務されると、OTC薬以外に、美容、エステ、コスメ、ヘルスケア、各種特保(特定保健用食品)などに詳しくなれます。
また、お客さんと日常接する中で、接客スキルやコミュニケーション能力の向上も図れます。
業界には、どう変わるかわからない要素もございますが、多様な商品に触れる楽しみと、様々なお客様と接する喜びがある業種といえます。

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