新型コロナウイルス流行で新たな局面を迎えた調剤薬局の経営・給与減とリストラはあるのか?対応策は

新型コロナウイルス流行で新たな局面を迎えた調剤薬局の経営

 周知のように、今年に入って(特に春以降)の新型コロナウイルス(以降、コロナ)流行で、北陸三県でも罹患患者や亡くなられた方が続出しました。その影響は各産業に及び、一部では給与減やリストラの流れも見られました。
 再三、報道されましたが、不要不急の外出は避けるように、三密を作り出さないなどの行政機関の呼びかけに合わせて、一般病院、クリニックなどでも、急を要さない患者さんが激減、そのあおりを受けて調剤薬局も患者が急減し、経営体力のない会社は苦境に立たされました。
 患者は暑くなってくるに伴い、以前のように戻りつつありますが、秋にも来るとされるコロナ第二波の際には、同じように受診控えが起こり、再び患者減、ひいては売り上げ大幅減が起きることが容易に予測されます。
 コロナウイルスの有効なワクチンが開発されるまでは、最短でも2年かかるのではと言われています。その間、秋から翌年春の受診控えの流れもある程度続くでしょう。そうなると調剤薬局では給与減、パート勤務者、高齢の高給な常勤勤務者を中心としたリストラの可能性も高まります。
 給与減、リストラといえば、調剤報酬の圧縮を図った2016年の調剤報酬の改定時にも見られました。その際は、技術料を取れないパート、経験の浅い中高年の転職組の方々が主な対象となりました。
 今回は、売り上げ大幅減という不可避な状況があるだけに、2016年の調剤報酬改定時より大規模となる可能性も高いです。
 どの産業でも不況時は雇用調整で対応してきます。調剤薬局も例外ではありません。中小規模の調剤薬局では2016年の改定時に一度経験しているだけに変な言い方ですが、対応のノウハウもあります。もう、対応を取り始めている会社もあります。こんな時どう身を守ればいいのでしょうか。

給与減、リストラ再び

 中小の調剤薬局では、企業拡大のマインドが強いところは、金融機関から借金して新規店舗を立ち上げます。北陸では、土地、建物、設備を含め安くても一店舗4000万~5500万円かかります。その借金が多いところほど、患者激減のダメージを被ります。2016年の調剤報酬改定時にもその傾向が顕著で、リストラで乗り切る一方、大手調剤薬局会社に会社ごと身売りするところも続出しました。この流れが、今回のコロナで加速するかもしれません。
 働き盛りはともかく、立場の弱いパート勤務や経験の浅い中高年の薬剤師はどうすればいいのでしょうか。
 第一は、経営体力の高い会社を選ぶことでしょう。公立病院は入った当座は給与は安いですが、つぶれることは滅多にありません。一部上場の大手調剤会社はしばらくは持つ会社と持たない会社に二分されるでしょう。中小となると経営の工夫次第ですが、コロナ禍が長期戦になると、何らかの経営上の荒療治が不可避になります。
 ただ、親会社が優良な業種の調剤会社や、一部のドラッグストアなどは万全とは言えませんがある程度はしのげるでしょう。
 じっと動かず、コロナ流行が過ぎるのを待つか、見切りをつけて優良に思えるところに転職するのか、悩ましい局面が、当面続くのではないでしょうか。

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